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「ナベさんの気ままなラジコン日記」(26)~DG1000リトラクトの製作①~(2010/04/29)

今週からリトラクトパワーシステム搭載DG1000を製作します。名称が長いので、 ここではDG1000リトラクトと呼ぶことにします。
 実機の話ですが、グライダーを純粋に楽しむのであれば動力の無いピュアグライダーが一番です。しかし、皆さんもご承知のとおりピュアグライダーだ けでは空を飛ぶことは出来ません。動力付の飛行機でトーイング(曳航)して上空で切り離すか、地上のウインチでワイヤーを巻き取りながらグライダー を上空に解き放つ必要があります。また、落下してきたワイヤーを一回一回もとの位置に戻さなければなりません。そんな手間を省いて、気楽にソアリン グを楽しむ目的で開発された機体がモーターグライダーです。
写真1は機首にエンジンを積んだモーターグライダーです。グライダーが動力を手に入れたことにより、地上での取り回しがとても楽になり、上空でサーマ ルが見つけられなくてもエンジンの力で飛行場まで帰ってこれるので、パイロットの負担は軽くなりました。まぁ、保険みたいなものですね!ただし、高 高度を飛行する場合や市街地の上空や海上を飛行する場合など、安全面への配慮から、ほとんどエンジンをアイドリング状態で回しながら飛んでいます。 これでは翼の長いセスナと同じで、「滑空比の良い軽飛行機ではないか」という考えから、写真2のように離陸上昇する時だけエンジンを回して、グライダ ーが滑空に入ったらパワーユニットを胴体内にしまって、純粋にソアリングを楽しむタイプのモーターグライダーが誕生しました。こちらの方は、胴体の 容積やエンジンの冷却効果など、設計に制限が生まれますが、動力を 使用しない場合は、空気抵抗が減少しますから、ある意味で理想主義的なグライダー です。
これが今回製作するDG1000リトラクトです。 それでは順を追って説明していきましょう。



大利根飛行場で撮影したGROB G-109Bです。なかなか精悍なスタイルです。飛行機同様、機首にエンジンが付いていますからメンテナンス性は良さ そうです。地上では片側の車輪のみブレーキをかけて、その場でクルっと回転する芸当も出来ます。
 


パワーユニットを立てて飛行中のDG1000です。いざという時を考えるとパイロットの負担は相当違ってくるでしょうね。



これがパワーユニットの構造です。エンジンを倒立に搭載して、ベルトドライブで回転数を減速しています。また、パワーユニットを胴体内に収納する際 、ワイヤーで後方に引っ張る仕組みになっています。エンジンを止めた時にどうやってプロペラを縦にして収納するのか、そのメカニズムが興味深いです ね。


これが今回製作するDG1000リトラクトの外箱です。中国のメーカーでしょうか、ST MODELと書かれています。画像はドイツのワッサークッペを イメージした高原のようです。なかなか清々しい場所です。



本機のスペックの部分を拡大してみました。主翼のスパンが約2m、大きくもなく小さくもなく手軽なサイズのグライダーです。「フライトタイム20分 以上」というのが微笑ましいですね。日本ではこういう表記はしないと思うのですが、まぁフライト実績上から「20分くらいは飛ぶよ!」と言いたいの でしょう。



これが本キットのパーツ一式です。エルロンからエレベーター、ラダー、アンプ、リトラクトシステムまで、全てのリンケージが済んでいます。充電器を 撮影するのを忘れてしまったのですが・・・そうそう!このキット充電器まで付いてくるんです。
中国では模型というよりも玩具に近い感覚なのでしょうか。中国のリッチマンがこのキットとプロポを買って、子どもに「はい!クリスマスプレゼント」 と渡すようなノリです。



それでは製作に入ります。ボディの表面には発砲スチロールの剥離剤が付いているので、アルコールをティッシュペーパーに染み込ませて、全体を 丁寧に 拭きます。これをしないと、デカールの付きが悪くなります。



胴体にDG-1000のロゴを貼ります。左右のデカールの位置を合わせるために、マスキングテープを使って胴体をひと巻きします。デカールを裏紙ごとカッ ターで切ったら、剥がれを防止するため、角を落とします。



デカールの裏側の一部を鋏で切り落とします。位置を決めたらデカールの一部を貼り、その後裏紙をゆっくりと剥がしながらデカールを貼っていきます。 デカールを貼り終えたら、マスキングテープは剥がします。



エレベーターロッドのピアノ線の先端がクランク状に曲げられています。これに合わせてエレベーターホーンの穴に挿入します。ピアノ線の曲げる方向が 多少捩れていましたので、これは後で調整しましょう。



水平尾翼を取り付けたら、上からプラスドライバーでビスを固定します。



これはカンザシホルダーです。通常のグライダーの構造ですと、左右の主翼にカンザシを挿入して主翼の上反角を決めるのですが、このグライダーの構造 は逆です。
左右の主翼に、既にカンザシが挿入されて固定されていますので、そのカンザシをこのホルダーに挿入して固定するシステムを採用しています。良く見る と両端が下がっていて中央で盛り上がっているのが分かります(下側から見た画像)。



片方の主翼にカンザシホルダーを挿入します。ホルダーには当然上下方向があるわけで、間違うと下反角になりますから、すぐに気が付きます。



カンザシホルダーを挿入した側の主翼を胴体に差し込みます。エルロンのリード線は主翼前縁から胴体内に入ります。カンザシホルダーはリトラクトシス テムを上手に除ける形になっています。



左右のエルロンハーネスが胴体内に入りました。ここで、エルロンを二股ハーネスでまとめるか、フラッペロンとして独立させるかという選択肢になるの ですが、①左右のトリムを独立して調整出来ること。②エルロンの上下の動作角を調整できること。等から、迷わず送信機のフラッペロンモードを選択し ました。



左右の主翼を連結したら、機体を裏返して先ほどのカンザシホルダーのビスを締めて、主翼の抜け止めをします。「こんなもので大丈夫か?」と思う方も いると思いますが、「こんなもんで大丈夫です!」^^ 実際に4mクラスのスロープグライダーでも、なんとセロテープで固定していますから。



あっけなく完成してしまったDG1000リトラクトです。サイズ的にも手頃なスケールグライダーと言ったところです。私はこのリトラクトシステムに興味 があって製作することにしました。1万9800円という価格が一見高そうに見えますが、モーター、アンプ、リポに加えてサーボが5つ付いて、更には リンケージ済みとなっていますから妥当な価格と言えるでしょう。さすがに充電器まで付いているのはいかがなものかと思いましたが、そこは中国のご愛 嬌といったところでしよう!^^;
 来週はDG1000リトラクトのリンケージをご紹介します。モーターをカットした時のプロペラの停止構造など、興味がつきません。


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