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「ナベさんの気ままなラジコン日記」(42)~2.4GHzを考える!~(2010/08/20)


本題に入る前にお便りをご紹介します!
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ラジコン日記毎回楽しく拝見しています。
館林さんのキットは大変作りやすく、飛ばしやすかったですね。
昔のメカでも殆んど問題なく飛行できました。
基本的な設計が優れていたのでしょう。
私も15年くらい前、ツインチェリーというGマーク03の双発機を作って飛ばした事が有ります。(ツインプラムと殆んど同じデザインでしたね。)
異常と思えるようなエンジンスラストが左右ともに付いていたのもエンジンの片肺を考慮しての設計だったのでしょう。
結局片肺が怖く電動仕様にして結構長い期間飛ばしました。
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高松市のNさん

ツインチェリー号の思い出をお話いただきまして、ありがとうございます。
当時、03クラスの小排気量のエンジンを安定して回すためには、豊富な経験と良質な燃料が必要だったと思います。
私の所属しているクラブにも、ツインチェリー号を製作・飛行していた方がいまして、上空で片肺になったのですが、それでも何事も無かったように普通に飛んでいたそうです。
普通、極度なサイドスラストはカッコが悪いと敬遠されがちですが、模型飛行機は安全に飛んでナンボの世界ですから、このツインチェリー号やツインプラム号は、とても理に叶ったムサシノスピリッツを感じさせてくれるキットですね!

最近、ムサシノ模型飛行機研究所の島崎さんともお話したのですが、ツインプラム号は、「片肺でも飛ばせるRC機」ということで、アメリカの雑誌にも取り上げられてことがあるそうです。
しかし、双発機ということで、当時は高価なエンジンを2つも搭載しなければならなかったことと、ルックスが今一(私は好きなんですが!)だったことで、ムサシノとしては一番製造数が少ないキットだったそうです。
この機体は、エンジンナセルが、主翼のプランク材に直接接着していたので、ハードランディング時やエンジン始動時にはナセルが主翼から外れてしまったこともあったそうです。
しかし、それもEPになったことで、すべて解決してしまいました。少し贔屓目に見ますと「世の中に出てくるのが早すぎたキット」と言えるかも知れません。



さて、本題の2.4GHzについて少しお話したいと思います。



JRの2.4Gプロポ DSX7


私の性格は、どちらかというと保守的で、慎重な部類に入ると思っています。ですから、いままでずっと40MHz帯と72MHz帯を使用し、2.4GHz帯は横目で市場の動向を静観していました。
しかし、空撮やフライトツアーをするようになると、知らない土地で飛ばすため、どうしても混信の心配のない2.4GHzへの移行を検討することになりました。
 2.4GHz帯が混信しない理由は、各メーカーがラジコン雑誌を通じて説明しているので、ここで改めて説明するつもりはないのですが、少し気が付いたことをお話します。

まず、最初に従来の27MHz帯、40MHz帯、72MHz帯と違って、2.4GHz帯は、UHF帯に属しますから、電波の伝播特性が明らかに違ってきます。前にも書きましたとおり、電波、周波数が高くなるに従って、電波は光のように直進性が強くなり、障害物の裏側に電波が届かない影が出来ます。基本的にはラジコンは模型を見ながら操縦する訳ですから、問題ないと言えば問題がないのでしょうが、少なくとも電波の届かないデッドポイント(不感地帯)は、今までのVHF帯と比較すれば多くなります。2.4GHz帯を有効に、かつ安全に使っていくためには、メーカーの技術開発もさることながら、ユーザーの知識と使用方法も重要なファクターとなってきます。

次に、日本の各メーカーの仕様がそれぞれ異なることです。ホッピング方式あり、スペクトラム拡散方式あり、中には双方向通信の試験的な試みも始まっています。もちろん資本主義社会の中では、自由競争があって当たり前のことですが、パソコン界のように、日本のプロポメーカーが世界のイニシアティヴを取って仕様を統一する「世界標準」を構築出来たら、どんなに便利になっていたのだろうと思います。日本のプロポの普及率は世界一ですから、ぜひともリーダーシップを取ってもらいたいのだと思います。

それから日本の2.4GHz帯は、パソコンの無線LANをはじめアマチュア無線など、さまざまな用途に使用されています。その隙間をかい潜ってラジコンに利用されています。このような状況からか日本の電波のレギュレーションは世界一厳しく、他国のサードパーティーのトランスミッターは事実上参入できない状況にあります。これについてはWEB上書けない裏事情が山ほどあるのは私も知っています。しかし、日本独自の法制度や諸事情があるにしても、世界中で通用しているラジコン関係機器が、日本だけは買えない、使えないという状況は、おかしいのではないかと思います。

いろいろと書いてしまいましたが、それらを割り引いても「混信を回避できる」というメリットは大変な効果で、F3Aや高額な機体を所有している人々は、こぞって2.4GHzに移行しています。また、2.4GHzに移行した人たちに「飛行機の飛びに影響はありましたか?」と聞くと、10人が10人とも「まったく問題がない」という返事が返ってくるのもすごいことだなと感心してしまいます。こうなると受信機が高いということ意外、まったく問題がないということになってしまいます。もう少し時間が経って、受信機の値段が下がれば良いのですが、今のところ「受信機の価格の高さは安心料」ということなのでしょうか。

それでは、私も含めて時代に取り残された(?)40MHz組や72MHZ組は見捨てられてしまったのかというと、そういうことでもないと思います。今まで高額な機体を飛ばしていた人や、ノーコンで墜落すると自分の操縦技術は棚に上げ、他人のせいにしていた輩は2.4GHzに行っていただいたため、40MHz帯や72MHZ帯は利用者が減少します。よって、今までどおり電波のチェックさえしていれば、以前より空いたバンドを快適に利用できることになります。

では、「ナベさんは、いつ2.4GHzに移行するのか?」と聞かれたらどう答えましょうか。
私だったら「耐用年数」という考え方をします。テレビや冷蔵庫など、通常の家電製品の耐用年数はおおよそ10年くらいでしょうか。ラジコンの場合は野外で扱いますし、離着陸のショックや飛行中の振動などを考えますと、一般的な家電製品より厳しい環境で使用されています。雨に濡れたり、時には水没することも考えられます。そう考えるとプロポの耐用年数は人によって考え方が多少違いますが、6~8年くらいなのかも知れません。また、家電製品の寿命は「テレビが見れないとか冷蔵庫が冷えない」という症状で済みますが、ラジコンの電子機器の寿命は「墜落」という形で現れます。プロポは墜落するまで使うのではなくて、自分で決めた耐用年数が過ぎたら、正常に働いていたとしても「今までありがとう。ご苦労様でした!」ということで、後はモニュメントとして棚に飾られるのが良いのかも知れません。
そうして、使えるプロポが1台また1台と減っていき、新しいプロポが必要になった時が2.4GHzに移行する時期なのかな考えています。
その頃には、受信機の価格も低価格になっていることを密かに期待しています。



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