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「ナベさんの気ままなラジコン日記」(94)~サーボの品質を体感する~(2011/08/19)

ナベさんのプロフィール

(過去の日記はこちら)



サーボの品質ってどんなもんでしょうか?

「何を今さら、カタログを見ればサーボのトルク、スピード、寸法、重量が書いてあるやろ!
 金属ギヤを使っていればバックラッシュも少ないし、それだけ丈夫なんや!」 
 (なぜか関西弁!^^;)

うん。確かにおっしゃるとおりカタログを見ればある程度の性能は判ります。
デジタルサーボは送信機から送られた角度の情報に忠実にシャフトを支持しますしハイスピードサーボのレスポンスはすばらしいものです。

しかし、実際にそれらのサーボの性能差を体感出来た人は少ないと思います。
そこで、少々意地悪な実験をしてみます。
ベニヤ板にセンターラインを引いてサーボを固定し、サーボホーンを思い切り長くしてサーボの動きを観察してみましょう!

サーボの性能差が出やすいように、そこらに転がっている手持ちのサーボ?をかき集めてきます。(ジャンクともいいます!^^;)
これらのサーボを実際に動かしてみて、サーボホーンの動きを観察します。
普段使うサーボホーンでは気が付かなかった動きが、ホーンを極端に長くすることにより、今まで見えなかった挙動が見えてきます。



適当なベニヤ板を正方形に切り出して、中心線を引きます。
この線上にサーボモーターの駆動軸が来るようにベニヤ板をカットします。



ベニヤ板を写真の様に細く長く切ります。
サーボホーンとベニヤ板を固定するビスとナットを用意します。



このような形でサーボホーンに固定します。



サーボホーンの裏側は、このようにナットで固定しています。



サーボのチャンネルは好みで良いですが、とりあえず私の場合はエルロンチャンネルに入れました。
サーボを固定したら、テスト用のホーンが中心線上に来るように、サブトリムを合わせます。
送信機のサブトリムの1クリックごとにサーボが正確に動くか確認します。
中には2~3クリック回してから、ようやくサーボが動く物もあります。



エルロンスティックをゆっくりと右に打ちます。
サーボは滑らかに動きますか?途中で止まったり、引っかかるような感触はありませんか?



今度はエルロンスティックを左に打ちながらサーボホーンの追従性を見ます。
スティックを素早く左右に動かしてみます。ホーンはどのような動きをするでしょうか。

次に、スティックを早く動かした後、素早くニュートラルに戻してみてください。サーボの動きはどうでしょう。

この時、予想されるパターンは
① サーボホーンは素早く中央線に戻る。
② サーボホーンは中央線の1~2mm手前から速度が落ちて、ゆっくりと中央線上に移動する。
③ サーボホーンは中央線を越えて1~2mm反対側まで動いてから、ゆっくりと中央線上に戻る。
の3パターンが考えられます。

①番が一番良いのは分かっていますが、サーボのギアにバックラッシュがあったり、分解能が悪いサーボの場合、②や③のパターンがあります。



いかがでしょうか?
みなさんも時間があるときに是非試してみてください。

今回行った実験では、同じメーカーのサーボを使用しました。
その結果、高性能サーボから普及型サーボまで、みごとに価格に比例した性能を体感することが出来ました。
このことはメーカーの商品構成としてはなかなか素晴らしいことです。(仮に反比例だったら大変なことになっています!^^;)

みなさんのお手元にあるサーボも、このように簡単な実験を通じて品質を体感することができます。
この業界もOEMが盛んですから、案外、サードパーティーのサーボもメジャーメーカーのサーボに肉迫するものもあるかも知れません。
私がこのような実験を行ったのは、別にメーカーのサーボの評論をするためではありません。手持ちのサーボを有効利用するための判断材料にしたかったからです。たとえば、飛行機のサーボの重要性としては重要な順から

①エルロン②エレベーター③ラダー④スロットル⑤フラップ⑥スポイラー

とします。(異論もあるかとは思いますが・・・)

であれば、同じ型番のサーボであってもこのような実験をして、ニュートラルのしっかりと出るサーボをより重要な動翼に当てるというのもアリなのではないかと思っています。

このベニヤ板には4つの辺がありますから、標準サーボの他にミニサーボ、サブマイクロサーボ、マイクロサーボの切りかきを作っておけば、このベニヤ板一枚で全てをまかなうことができます。

最後に誤解ないよう書いておきますが、今回の実験ではサーボの品質の差を出やすくするために、サーボホーンを必要以上に長くしました。
実際に使用する場合、ニュートラル性能やバックラッシュは余程のことが無い限り気にならないと思います。

各舵のニュートラル性能やガタは、サーボ本体の性能よりも、むしろリンケージのやり方で大きく変わってきます。
例えば、リンケージ用のフレキシブルロッドの動きが渋かったり、ロッドアジャスターの角度に無理があったり、動翼のホーンの穴が大きすぎてガタが出ている場合がほとんどです。
ニュートラルの出ない機体のリンケージを、ワイヤーリンケージに交換したら、とたんに動翼の動きがすっきりした。という例はいくらでもあります。

それではまた来週お会いしましょう!



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