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「ナベさんの気ままなラジコン日記」(424)~その後のパイパーカブJ3(番外編)~ (2017/12/29)

ナベさんのプロフィール

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パイパーカブJ3の復活により、エンジン機にもようやく慣れてきました。

このパイパーカブ、大きいので車に積むのは大変ですが、飛ばしてみるとその飛行特性は素直で操縦しやすいので、ついつい出番が多くなってきます。

そしてついいい気になっていると、魔が差してくるものですね。

墜落してしまいました。

今回は恥を忍んで墜落の記録と原因について検証していきたいと思います。



これが墜落したパイパーカブの残骸です。
気持ちいいくらいに見事にバラバラです。
これでは修理する気にもなりません。

しかし、模型も実機と同様に尾翼はきれい残るものですね。

それでは順を追ってご説明します。

〔飛行状況〕
○機体は背面飛行で滑走路上空をローパスし、滑走路の端を通り過ぎたところで背面のまま180度旋回をしました。
○その後、パイロット正面まで戻したところで180度ロールをし、機体を正立に戻しました。
○その瞬間「バリ!」という音がし、主翼上面のプランク材とフィルムが剥げました。
○主翼は揚力を失い、機体は斜めに傾きながら印旛沼の水面に落ちていきました。
○水面に接触した瞬間「バン!」という激しい音がし、目視は出来なかったものの損害が大きいことは容易に想像出来ました。

〔回収〕
○テクニカルアドバイザーのYさんと手漕ぎの回収艇を出し、機体の回収をしました。
○写真のとおり機体は木っ端微塵でしたが、機速が遅かったせいか破片が広範囲に広がることもなく密集して落ちていました。
○幸いエンジンは水没することもなく、エンコンワイヤー1本で機体に繋がっていました。

〔原因〕
○カンザシやスパーの強度不足であれば、機体はバンザイして落ちていくのですが、今回はその前の兆候として主翼上面のプランク材とフィルムが剥げています。
○写真の主翼機体識別番号「C1405N」のCの近い部分のスパーとバルサ製のスパー補強材の接着部分が綺麗にはがれています。

ということは、昔の機体ですから接着剤が不良だったことが考えられます。
また、この部分はカンザシの「受け」の部分にあたります。通常、カンザシの「受け」はパイプであるはずですが、この機体の場合、ベニヤとバルサの四角い筒の形状をしていました。これがロールの際接着剤の不良により崩壊し、カンザシが主翼プランク材を貫通してプランク材とフィルムが剥がれ、機体は揚力を失い墜落した可能性が考えられます。

カンザシの「受け」がパイプであるか四角い筒であるかで、その強度は大きく変わります。パイプの場合は圧力を「面」で受けますが、四角い筒の場合は「線」で接触しています。
同じ圧力が加わった場合、その接触面積によって圧力は大きく変わります。
分かりやすく説明しますと、満員電車の中で女性に足を踏まれた場合、パンプスで踏まれたときとハイヒールのかかとで踏まれた場合、その痛さの違いは簡単に想像出来ます。

模型飛行機の場合、しかもエンジン機ですと常に振動にさらされていますから、カンザシが振動し主翼内部を少しずつ壊していったものと考えられます。

〔対策〕
ARF機全盛の現在、正直にいって効果的に検証方法はありません。
機体の中の構造がどのようになっているのか、接着剤の品質はどうなのか、事前に補強しておけるのか、これらの問題はフィルムを剥がさないと検証できないからです。



次に水没したエンジンのメンテナンスです。

アドバイザーのYさんから
「ベアリングは一晩で錆びるから、分解してオイルを差した方がいいよ!」と
アドバイスをいただきました。

私は墜落直後の放心状態でしたので、それを感じ取ったYさんが
「まずは内部を燃料でよく洗ってからオイルを挿すんだよ」
と教えてくれました。

家に帰ってからでは億劫になってしまいますから、その場でエンジンを分解することにしました。
このENYA120-4Cは何度か分解しましたから、知らず知らずとも構造も覚えてしまいました。



エンジンを分解していくとダメージもよく分かります。

まずはプラグの頭が割れていました。
これはプラグを交換しておしまいです。

当たり前と言えば当たり前の話ですが、前回、塩谷製作所にオーバーホールに出していたのでガスケットが新品です!^^;



次にニードルが回りません。
ニードルとスプレーバーが曲がっています。
これは後で塩谷製作所に電話したところ部品を送って貰えることになりました。

カムギアもきれいに磨いてありました。
塩谷さん、ありがとうございます。

私が一つ一つの部品に燃料をドボドボと掛けていると、クラブの人たちが
「これを塗るといいよ!」
と、クロッツオイルを分けてくださいました。

燃料で洗った部品にクロッツオイルを塗ります。
特にベアリングの部分はグリグリと回してオイルを端々まで行き渡らせます。

その後、エンジンを組み直してメンテナンスは終了しました。



そんな訳で、大切なパイパーカブを墜落させてしまったのですが、自分の操縦ミスで落とした訳ではないので不思議とくやしいとかそのような感情はありませんでした。

なんか妙にサバサバした気分で、さて次は何を作ろうかという気持ちに切り替えられました。

そんなこんなで、次の週に同じクラスのスーパーデカスロンを発注してしまいました。

まったく、自分でも呆れるくらい懲りない奴です!^^;



それではまた来週! (^o^)/~~



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